本気でお勧めしたい小説~辻村深月作品 3選~
・新しいジャンルの本を読みたい
・物語の世界にどっぷりと浸かりたい
そんな方に、今回は本気でお勧めしたい作品をご紹介します。
お勧め3選
- 子どもたちは夜と遊ぶ
- ぼくのメジャースプーン
- 名前探しの放課後
辻村深月さんの作品が好きなのですが、特に好きな作品たちです。
何度も読み返し、友人に語り尽くしたお気に入りです。
こんな方におすすめ
- 伏線回収系が好き
- 少しスリルも味わいたい
- 予想できない結末が好き
- 小説の読んだ後の余韻が好き
こんな作品
・ちょっぴり怖いけど、先が気になり読む手を止められない
・登場人物が皆インテリかつカッコいい
・読み終わったら誰かに話をしたくなる、最高の作品
大雑把なあらすじ(ネタバレ無し)
子供たちは夜と遊ぶ
|
あらすじ
狐塚と浅葱の通う大学で論文募集が行われたが、提出された1つの論文があまりにも優秀だったため、最優秀賞なしの結果に。
提出者は「i」と名乗る謎の人物だった。
数年後、高校生の失踪事件が発生。
ここから「i」と「θ」のゲームが始まる。
次第にこのゲームに関わっていく学内の人々。
多くの場面を跨ぎながら徐々に登場人物たちの過去が明らかになっていく。
作品の魅力
登場人物の悲しいバックグランドからもたらされる多くの悲惨な事件ですが、その中でも人の優しさ、大切な人を思う気持ちがたっぷり詰められた作品です。
心が苦しくなるような場面も多いですが、最後は温かい気持ちになり、登場人物全員の幸せを祈ってしまいます。
重要な登場人物
狐塚:D大学学生。浅葱と同じ研究室。
浅葱:D大学学生。狐塚と同じ研究室。
月子:幼児教育を学ぶ派手な大学生。
秋山:月子のゼミの教授。
ぼくのメジャースプーン
|
あらすじ
小学生の「ぼく」には「ふみちゃん」という自慢の友人がいる。
「ふみちゃん」は明るく優しい女の子。
学校で飼っているウサギを一番可愛がっていたのも「ふみちゃん」だった。
しかし、ある日ウサギが惨殺される。
それを目の当たりにした「ふみちゃん」からは表情が消え、話す事も、感情を表すこともできなくなる。
「ぼく」はもとの「ふみちゃん」を取り戻すべく、一世一代の大勝負に挑む。
作品の魅力
小学生の「ぼく」が一生懸命に大切な人を守ろうとする姿に心打たれます。
小学生ということを忘れるくらいカッコいいですが、子供だからこそできることの限界もあり。
とにかく読んでいただきたい!涙なしでは読みきれません!
重要な登場人物
ぼく :小学生。ふみちゃんと仲良し。
ふみちゃん:小学生。明るく優しい女の子。
秋山 :ぼくの叔父。大学教授。
名前探しの放課後
|
あらすじ
ある日、「いつか」は自分が3ヶ月前にタイムスリップしていることに気がつく。
そして、3ヶ月後に同級生が自殺する事を思い出すが、誰がいつ自殺をするのか等の重要な詳細は思い出せない。
手掛かりがない中、友人たちと自殺を食い止めるために奮闘するが…
作品の魅力
最後のどんでん返しが最高です。
ぼくのメジャースプーンを読んだ方は必ず読んだ方が良いです!
上記2作品よりも怖い表現は少なく、学生たちの青春を感じられる作品です。
重要な登場人物
いつか:タイムスリップした高校生。
あすな:いつかと一緒に自殺を食い止める。
基 :いじめられっ子。
友春 :いじめっ子。
秀人 :いつかの友人。
3作の関係(ネタバレ有り)
子どもたちは夜と遊ぶ×ぼくのメジャースプーン
「子どもたち」の秋山が「メジャースプーン」でも登場。
「子どもたち」で明かされなかった秋山の謎『おばけ教室』事件の真相が「メジャースプーン」で明らかになります。
時系列は「子どもたち」、「メジャースプーン」の順です。
「子どもたち」で登場した月子、恭司と「メジャースプーン」のぼくとふみちゃんの絡みもあり、2作品とも読んだ読者にはたまらないシーンです。
ぼくのメジャースプーン×名前探しの放課後
「名前探し」を最後まで読むと分かる真実ですが、秀人がいつかの記憶をあの能力で操作していました。
つまり、秀人が「メジャースプーン」のぼくです。
そして、秀人の彼女のフルネームは「椿史緒」。
「ふみちゃん」です。
その他にも友春、天木も「名前探し」「メジャースプーン」に登場しています。
2作品は結びつきが深いので、「あの時の!」という話がもりだくさんです。
作品の魅力
登場人物が素敵
必ず推しが見つかります。
もはや、全登場人物が推しです。
特に私は秀人が好きですね〜
小学生ながらふみちゃんを守りたいという思いと、大人顔負けの思考力。
格好良すぎます。
「名前探し」でもイケメン炸裂!
全ては秀人の掌の上ってね。
いつかを思った、遊び心満載のトリックにはやられました。
伏線回収が素敵
辻村作品を読まれている方はご存知だと思いますが、作品を跨いで伏線が回収されます。
何作か読んでいる読者は新らしく手にした作品を通して前作の謎が明らかになったり、前作の登場人物が今作に登場したりと、一作品読んだら他の作品も読まずにはいられないです。
というより、中毒ですね。
今回ご紹介した3作品のなかにも他の作品との絡みがあるので、まだ読んだことのない辻村作品も手にとって見てください。
小説の特徴をフル活用
今作でも使用されているトリックですが、登場人物の名前を最後まで伏せておき大事な箇所で種明かしをするというものです。
小説では登場人物の容姿は目に見えないため、読者は勝手に思い込みをします。
そのため、作者に種明かしをされるまで登場人物について勘違いをしていることが多いです。
辻村さんはそこが巧みで、読者の勘違いを利用して物語を展開させていきます。
「ぼく」=「秀人」
「椿」=「椿史緒」=「ふみちゃん」
「月子」=「狐塚月子」
種明かしされたら、これまでの話を読み返さずにはいられません。
辻村作品ではアハ体験が止まりません。
まとめ
辻村深月作品お勧め3選
名前探しの放課後
子供たちは夜と遊ぶ
ぼくのメジャースプーン
是非、読んでみてください。
感想やご意見をコメントして頂けると嬉しいです。
shampoo